多摩川精機株式会社

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ケミカルプルダウン、タンパク質間相互作用に関する質問

  1. リガンドをビーズに固定化するプロセスの概要は?

    NHS beadsにリガンドとして化合物を固定化する場合、 固定化反応は仕込濃度を4点(0, 0.1, 0.3, 1mM)振り、最適濃度を検討します。リガンドの固定化量はそのリガンドの性質によって異なります。 固定化量はおおよそ数nmolから100nmol程度です。良い精製結果を得るには数nmolから数十nmolがよく、固定化量は多すぎると立体障害となってしまいます。その他のビーズを使用する方法に関しては、各種プロトコールをご確認ください。

  2. 必要なビーズの量はどのくらいですか?

    20mgのビーズでアフィニティ精製の条件検討2回分です。条件検討の後、さらに精製した標的タンパク質等をある程度の量確保するには約50mgのビーズが必要になります。

  3. リガンドをデザインする際の注意点は?

    結合タンパク質を探索したい原化合物に対して官能基を導入してリガンドをデザインする場合、 官能基を導入する部位によって精製される結合タンパク質が異なるので、 一つの原化合物に対してFG beads®への固定化部位の異なる複数のリガンドをデザイン、固定化してアフィニティ精製されることをお勧めします。

  4. 2級アミンを固定化することはできますか?

    NHS beadsに固定化することができます。ただし、1級アミンと2級アミンが共存している場合は、1級アミンの方が選択的に反応が進行します。

  5. 化合物固定化後のビーズの保存は?

    化合物の固定化量によってはビーズが疎水性となり分散性が低下する可能性があるため、水中ではなく50%メタノール中に保存しています。

  6. リガンド固定化の成否を判断するためのHPLC以外の方法は?

    実際にタンパク質を結合させて判断しています。固定化濃度0 mMではタンパク質の結合が無く、固定化濃度の増加に従いタンパク質のバンドが増加していれば、上手く固定化されていると判断します。

  7. アフィニティ精製されるタンパク質の親和性はどれくらいですか?

    通常、アフィニティ精製されたタンパク質のリガンドへの親和性は、解離定数(Kd)で10-6Mより強ければ結合タンパク質が精製できる可能性が高いです。親和性が低い場合、タンパク質が回収できなかったり、バックグラウンドが高くなる可能性があります。

  8. 精製効率はどのくらいになりますか?

    比較的アフィニティの強いリガンドを用いた場合、当社の検討結果では精製効率は概ね50%です。しかし、個々のリガンドの性質に負うところが大きく、ケースバイケースです。。

  9. タンパク質を固定化させる際に最適なビーズは?

    COOH beads表面のCOOH基を活性化させたNHS beadsが最適です。タンパク質のリジン残基中のε-NH2基とビーズ表面のCOOH基とで固定化させます。His-tagタンパク質の場合はTs beadsへの固定化が可能です。

  10. タンパク質固定化時、標的物質との結合に関与する部位にリジン残基がある場合はどうしたらよいですか?

    His-Tagまたはビオチンを導入し、部位選択的にTs beadsもしくはStreptavidin beads、NeutrAvidinTM beads へ固定化します。

  11. タンパク質の固定化効率はどのくらいですか?

    タンパク質50μgをNHSビーズ1 mgへ仕込み固定化を行うと、タンパク質によって異なりますが、10~50μg程度が固定化されます。仕込量を増加させることで、さらに固定化量を増やすことが可能です。

  12. ペプチドを固定化する際に最適なビーズは?

    COOH beads表面のCOOH基を活性化させたNHS beadsが最適です。タンパク質のリジン残基中のε-NH2基とビーズ表面のCOOH基とで固定化させます。

  13. 細胞破砕液の調整法は?

    弊社ではDignam法を推奨しております。ただしDignam法は細胞量を必要としますので、少量で行う場合はNP-40等の界面活性剤で可溶化する方法を推奨しています。プロトコールページより401および402のプロトコールをご参照ください。

  14. 細胞破砕液は冷凍ストック品でも問題ありませんか?

    問題ありません。ただし使用前に遠心分離を行い、不溶物質(変性タンパク質など)を取り除いて下さい。

  15. タンパク質の供給源はどれくらい必要になりますか?

    血清タンパク質、また培養細胞や組織の抽出物が適用可能です。培養細胞をタンパク質の供給源とする場合、核内タンパク質で109個程度が、細胞質タンパク質で107-109個が必要です。

  16. GPCRs やイオンチャンネルなどの膜タンパク質をアフィニティ精製することはできますか?

    不可能ではありませんが、GPCRsやイオンチャンネルをこの手法でアフィニティ精製することは容易ではありません。膜タンパク質を界面活性剤で可溶化することにより、アフィニティ精製することができる場合もあります。

  17. バックグラウンドが多いのですか?

    FG beads®へのリガンドの固定化濃度やバッファー中の塩濃度、界面活性剤濃度を変化させて最適条件を検討する必要があります。アフィニティ精製時の分散を入念に行うことにより改善する場合もあります。使用前にタンパク質溶液を遠心分離し、不溶性画分を除いておくことも重要です。 またリガンド固定化時のマスキング不足ということも考えられますので、リガンドが固定化されていない官能基を適切にマスキングする必要があります。

  18. 結合タンパク質のバンドが数多く検出された場合は?

    競合阻害実験、ドラッグエリューションを行い、そのリガンドに対して特異的なバンドかどうかを確認する必要があります。リガンド結合量を減らすまたはバッファーの組成を変えることにより特異性の高いタンパク質を絞り込むことも可能です。また活性有無のリガンド固定化ビーズを使用することで、標的タンパク質を絞りやすくなります。

  19. 結合バッファーは推奨バッファーを用いる必要がありますか?

    HEPESの代わりにTBS、KClの代わりにNaClを使用しても問題はありません。

  20. 溶出の際に、塩溶出とボイル溶出を両方行っているのはなぜですか?

    ある程度弱い結合(塩の力で外れる結合)と強い結合(サンプルバッファー+加熱で外れる結合)を分けているためです。ボイル溶出のみを行って頂いても問題ありません。

  21. リガンドの仕込濃度を増やした際に結合タンパク質のバンドが薄くなるのですが?

    リガンド固定化量を増やした際にビーズが疎水性になり凝集しやすくなるので、タンパク質との反応効率が低下しバンドが薄くなるという可能性があります。ビーズの凝集が見られる場合は、リガンド固定化量を減らしてください。

  22. 結合タンパク質のバンドが全く見られないのですが?

    リガンド固定化量が少ない可能性がありますので、固定化濃度を増やして検討して下さい。リガンドと標的タンパク質のアフィニティが弱いことも考えられますので、バッファーの塩濃度を下げてみてください。
    またタンパク質溶液中に標的タンパク質の存在量が少ない場合は、タンパク質溶液の濃度または液量を増やす検討が必要かもしれません。

  23. リガンド固定化ビーズの保存安定性はどの程度ですか?

    ビーズとリガンドの結合部の安定性によります。結合部がアミド結合の場合は少なくとも1年は問題ありません。

  24. 結合反応時間は4時間が最適ですか?

    当社の経験上、4時間で十分ですが、ビーズに固定化したリガンドと標的タンパク質の性質によるところがありますので検討いただくのが良いです。